「webマーケティングを活用して~」
と、相談を受けることはよくありますが、最初の打合せの段階で
というのはだいたい分かります。
で、それじゃダメですよと説得しますが、
たいていの企業はそういったアドバイスを聞かず
自分たちの思うままに進み、玉砕していくわけです。おいたわしや。
webマーケティング、web広告で効果が出ない企業、
特に中小企業はだいたい同じパターンで失敗しています。
今回は、ありがちな失敗例をもとに、
企業がwebマーケティングで成功するためにどうすれば良いのかを、
現役webマーケターの私がかなり辛口にぶっちゃけます。
こんな方におすすめの記事
- webマーケティングの活用を検討している人
- 企業のwebマーケティング担当者
- webマーケティングに興味がある人
失敗する理由の大半は「準備不足」
例えば、webマーケティングやweb広告を検討しているとき
こんな会話を聞いたことがありませんか?
「〇〇社がwebでこんなことをしたら売上が伸びたから、ウチもすぐやりたいんだよね。」
「オタクの提案もいいんだけど、××がいいって聞いたから、こっちの媒体をやりたいんだよね。」
これらをそのまま承諾してやると、だいたい失敗することになります。
一言でまとめると
「準備不足」
なんです。
〇〇社とオタクは強みも規模もwebマーケティング活用歴、その他もろもろ違いますよね?
まずはそれを調べて戦略を考えましょうよ。
××がいいって具体的に何がどう良い結果になったのですか?
それは御社にも当てはまりますか?
一旦冷静になって、調べてみましょうよ。
という話なんです。
「アメリカでジャイアントバーガーが売れまくりだから、これは日本でもバカ売れだー!」
って言ってるようなもんです。
日本人の食の傾向や消費量、
販売する地域の特性やライバルのファストフード店の戦略、
自社の規模や知名度など、
さまざまなことを調べ、戦略を立てて実行しなければ、はっきり言って売れません。
分析して戦略を立ててもすぐに成功するかも分かりません。
こうした例えで話すと分かることが、
なぜか自分のビジネスになると分からなくなる企業が多いのです。
では、具体的にどんな「準備不足」があるのかを紹介していきます。
目的・目標のすり合わせができていない。
例えば、月予算50万円をGoogle検索広告にかけたいという話があったとして、
具体的に何件成約となり、〇円利益を出したいと思っていますか?ということを
認識できていない企業が多いのです。
ぜひ、目標や目的を社内はもちろん、webマーケターとも話をしてください。
恐らく、社内でも目標についての意見はばらつくことが多く、
場合によっては目的すら共通認識になっていない可能性もあります。
目標や目的を共有できていないと、
お互い違う方向を見て進んでいるわけですから、正しい目的地にたどり着くはずないのです。
ぜひ、目的・目標を話し合い、共通認識を持つようにしてみてください。
成功にぐっと近づきます。
限られた予算で多数の媒体を扱おうとする。
予算や人員などのリソースが限られる中小企業はこれをやると、
だいたいどれも中途半端になり、失敗します。
しまいには、担当者も退職して、数年後に
「誰も知らない自社アカウント」
が発掘されるという事態に…。本当にあった恐いwebマーケティングの話です。
中小企業の場合、
自社で運用する媒体は一つに絞って、しっかり運用することをおすすめします。
web広告をやる上でも同じことが言えます。
とにかく沢山の媒体をやる方が、露出が増えて効果が出ると思っている人も多いですが
違います。
これは、予算も人員もふんだんに使うことができる大企業のやり方です。
中小企業の戦い方ではなく、成功から遠ざかってしまいます。
多数の媒体に中途半端に広告をやっても
「中途半端な結果は残るけど、誰の記憶にも残らなかった。」
という、ありがちな失敗例になってしまいます。
「月5万円ずつ、Google、YouTube、Yahoo、インスタグラム広告をやる」
よりは
「月20万円、Google検索広告をやる」
の方が効果は出やすいです。
-
中小企業のwebマーケティングやることリスト
続きを見る
ターゲットがざっくり
こんなパターンです。
これの何が問題か。
30代女性。ターゲットを絞っているようでめっちゃ広いんです。
結婚しているのかしていないのか、子供がいるのかいないのか、
正社員か契約社員かパートか、
都内在住か地方都市か、などなど。
一言で「30代女性」といっても、その生態は大きく異なります。
これは、顧客分析やペルソナ作成などが有効です。
ポイントは、一つの部署でやらないこと。
例えば、営業部署と広報部署とでは、自社商品のターゲットに対する認識が違うことが
まぁまぁあります。
webマーケティングに取り組むことを機に、
自社の顧客や今後獲得したい顧客層について考えてみることは成功の第一歩です。
ペルソナ分析のやり方は、こちらの記事で詳しく紹介しています▼
-
ペルソナとは | 恋愛にも使える!?ペルソナ分析
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実施したwebマーケティングの検証ができていない
信じられないかもしれませんが、ありがちです。
例えば、web広告を実施したけど、思うような成果が出なかったので
「web広告は成果が出ない」
と決めつけている担当者、たまにいます。
これは、たいてい、目的・目標のすり合わせができていないか
効果検証を行っていないかのどちらかです。
これはテレビCMや新聞が全盛期だった時代の悪しき習慣かもしれませんが、
広告の効果測定をきちんと行っていない企業、多いです。
本来はテレビCMも新聞も、会社の予算を投下して広告を打ったのであれば
検証をする必要があるのです。
今まで、それをしなくても、なんとなく許されていただけなんです。
webマーケティングは
施策を実施→検証→検証から導き出された施策を実施、
の繰り返しです。
その繰り返しが、会社の利益を上げていくことにつながっていくのです。
本来、テレビCMや紙媒体への出稿なども、
検証した内容を踏まえて、トライしていくことが必要だと思います。
「なぜ目標を達成できなかったのか。」
「どこを変えてみれば良いのか。」
などをwebマーケター、社内で共有して検証していくことが
webマーケティング成功へとつながっていきます。
社内の人間関係や利害関係が優先される。
例えば、webマーケティング活用に必要なデータを
他の部署が持っているという場合。
「あの部署とは仲が良くないから。」
「あそこの課長と、うちの課長、そりが合わないので。」
という理由で、平気で戦略を変える会社があります。
中高年の仲良しこよし事情なんぞ、どうでもいいから!!!!
と叫びたくなります(笑)
ひどいときは、クライアントに言いますが。
会社の利益よりも、人間関係を優先させたがるのは日本の企業特有なのかもしれません。
政治家もそういう人、多いでしょ。
ですが、こんなことをしていては、いつまでたっても
webマーケティングで会社の利益を上げることはできません。
逆に、webマーケティングを活用することで、
今まであまり知らなかった違う部署の仕事ぶりを知ることができたり、
社内で眠っていたデータを有効活用できたり、ということもあります。
webマーケティング活用を機に、社内コミュニケーションが円滑になるよう
各部署で連携を取ることが大切です。
広告代理店など外部委託会社の見極めも必要
webマーケティング施策を外部の会社に委託している企業も多いと思います。
そうなると、その委託している会社が
自分たちと同じ目標を共有して、一緒に戦ってくれるかを見極める必要もあります。
web広告をはじめ、webマーケティングの施策や運用には
戦略が当然あって、その施策・運用を行っています。
なので、
「なぜ、それが必要なのか」「この設定はどういう意図があるのか」
といった質問に対して、きちんと答えることができる、というのが大前提です。
仮に自社の意見と違ったとしても、
「自分たちはこう思うが、どうか。」
と意見をすり合わせていけば良いんです。むしろ、それが大事!
なので、大前提として、
webマーケティングの施策について具体的な説明ができない、
質問に答えることができない広告代理店や委託会社はなしかな~って思います…。
【まとめ】自分たちもwebマーケティング知識を身に着ければより効果的
今回は、webマーケティングのありがち失敗例をベースに、
どうすれば、企業はwebマーケティング活用して成功できるのか、
をご紹介しました。
企業にとって限りあるリソースを有効に使うためにも、
自分たちがwebマーケティング知識を身に着けておくことがベストです。
なんでもそうですが、知っていて得することはあっても
知っていて損をすることは、あまりないものです。
webマーケティングの知識を学ぶには、スクールで学んだり、
Udemyなどのオンライン講座で学んだりできます。
書籍で基礎知識を身に着けてもOK。
webマーケティングを始めたい人も
「もうwebマーケティングの失敗をしたくない」という人も
これを機に、自社のwebマーケティング施策を見直してみましょう。
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